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教育現場にもグローバル化の影響が!異文化理解教育のススメ~子どもたちは異文化をどう感じているの?

2015/05/16

カテゴリ
日本の教育
キーワード
異文化理解 異文化理解教育 多文化教育

グローバル化の影響は教育現場にも!

グローバル化の影響は教育現場にも訪れていることを知っていますか?現在、教育現場には、外国にルーツを持つ児童・生徒あるいは帰国子女とよばれる児童・生徒が増えています。それに伴い、教員にも多様な子どもたちへの指導・支援、周りの子ども達への指導が求められるようになってきています。

異文化理解、異文化理解教育ってどんなこと?

異文化理解とは、自分とは異なる文化を持つ国や人々のことを理解することです。学校で教員が異文化理解について話したり、指導をしたりすることが異文化理解教育にあたります。

特別な科目として設けられているものではありませんが、日常生活の場面でこうした話に触れることがあるのではないでしょうか。これから例を上げながら異文化理解教育について考えてみましょう。
 

 僕は豚肉が食べられないー宗教のお話

Aくんはマレーシア人の両親を持つ小学3年生。お父さんの仕事の都合で日本の学校に通うことになりました。

お母さんが心配していたのが「給食」のこと。なぜなら、Aくんは宗教上の理由で豚肉を食べることができないからです。先生とお母さんが相談し、豚肉が給食の献立に含まれる日には、給食の代わりにお弁当を持って行くことになりました。

みんなが給食を食べている中、1人お弁当を食べるAくん。
まわりの子どもたちはAくんが何故お弁当を食べるのかを知りたがっています。


さあ、このことについてあなたが教員なら子どもたちにどうやって説明しますか?
 

 宗教のお話、子どもたちに伝えるべきポイントは?

私は、子どもたちに伝えるべきポイントとして以下の3つのようなことがあげられるのではないかと考えました。

  • 1. 世界には色々な宗教があり、人はそれぞれ自由に信仰していいということ 
  • 2. 宗教ごとに色々なルールがあり、その宗教を信じる人にとってそのルールはとても大事であること 
  • 3. Aくんがお弁当を食べるのはそのルールを守るためであること

子どもたちに「宗教」という概念をわかりやすく、そして受け入れやすく伝えることは簡単ではないでしょう。しかし、ここを上手く伝えることができたら、子どもたちが異文化を理解する大きな一歩となるのではないか、と思います。

みなさんなら、何をどのように伝えますか?
 

異文化へ飛び込んだ子どもたちの本音

もちろん、教室内のマジョリティであるその他の子どもたちへ理解を促す指導も異文化理解教育ではありますが、異文化へ飛び込んできたマイノリティである外国籍を持つ子どもや帰国したばかりの子どもへの指導やケアも必要です。

父親の仕事の関係で、小学校中学年まで海外で生活をし、現地校に通ったのち、日本へ帰国した現在21歳のハルカさんにお話を伺いました。
 

Q:ハルカさんは小学校中学年までカナダで生活、その後帰国して日本の小学校に通い始めたそうですが、現地校との違いはありましたか?

A:そうですね。やっぱり、現地校とは雰囲気が全然違ったかな。カナダでは友達は日本人だけじゃなくていろんな国にルーツを持ってる子が多かったから、特別自分だけが浮いちゃう、とかそういうことがなかったです。日本の学校には日本人の子ばっかりだし、最初は戸惑いました。

Q:具体的にどのようなところに戸惑いましたか?

A:一番は、「ことば」でしたね。カナダにいた時も家で日本語を話したりはしていたけど、はやりの言葉とか、はやりの芸人とか、そういうのがわからなかったから、友達の話についていくのが大変だったな。漢字とかも苦手だったから、最初はみんなにおいて行かれている感じがして嫌だった。

Q:学校で特別に補習や勉強をする機会はありましたか?

A:私の場合は、担任の先生がすごく優しくって、放課後とかに一緒に漢字の練習をしてくれたりしたのを覚えています。あとは、どうしても友達に「変わった子」って思われているかなって感じたりしたときには先生が話を聞いてくれたり。
特別なことじゃないかもしれないけど、それが嬉しかったことは覚えています。

 Q:友達とはうまく馴染めましたか?
最初は、ことばとかそれこそ芸人とかわからなくって困った時もあったけど、まだ小さかったからすぐに馴染めました。私自身、日本での生活にすぐ適応できたし(笑)
でも、今考えてみると、今付き合っている友達って帰国の子がすごく多いかも。環境的にもそうなのかな。 

Q:最後に、ハルカさんも教職を取っていらっしゃるということだったのですが、教員になった時、そういったバックグラウンドをもつ子どもがいたら、どのような指導やケアを行うといいと思いますか?

A:やっぱり、周りの子たちにある程度私の事情を理解してもらえる環境があるとよかったなって思うから、そういった点は考慮して、まわりの子たちへに理解させる話とかはしたいかな、と思います。
あとは、やっぱり先生がその子自身の話を聞いてあげることが大事だと思います。 もちろん、マイノリティの子だけじゃなくてマジョリティの子に対してもそれはそうだけど。でも、話し相手がいる、わかってくれる人がいるってすごくうれしいことだと思うので。

ハルカさん、インタビューへの協力、ありがとうございました!

 

 異文化理解教育を通して、子どもたちに伝えたいメッセージとは

今回は、特に宗教について、異文化理解教育を考える例をあげましたが、他にもさまざまなシチュエーションが考えられます。

例えば、ことばや衣服はどうでしょう。外国籍の子どもだけではなく、帰国したばかりの子どもが久しぶりの日本での学校生活に戸惑う場面もあるかもしれません。そういった場合に教員が適切な指導・支援をおこなうことで、マイノリティである子どもへの理解を促進することが出来ます。また、人と違うことは決して悪いことではない、というメッセージを伝えることが出来るのではないでしょうか。

こういった機会を活かして、他国の文化などに触れることにより、改めて自分たちの文化について認識することもできます。さらに、異文化と自文化の違いを知ることだけではなく、共通点を知ることも出来ます。そうすることで、異文化をさらに理解し、受け入れやすくなるかもしれません。

2020年には東京でオリンピックが開催されます。この時には海外から多くの外国人観光客がやってくるでしょう。異文化理解教育は、こういった場面のためにも欠かせないものとなってくると言えます。

この機会に一度、異文化理解教育について考えてみてはいかがでしょうか。

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記事執筆:はやさか

教育に関わる仕事がしたいと考えている、大学3年生です。
自分自身も教育について考え、理解を深めていきたいと考えています!

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