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教員ステーショントップ教育関連ニュース【週刊】教育関連ニュースまとめ「研修に満足」はおよそ3割・・・教員のスキルを伸ばすためには?

「研修に満足」はおよそ3割・・・教員のスキルを伸ばすためには?

2015/04/28

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【週刊】教育関連ニュースまとめ
キーワード
研修 教員 勉強会

はじめに

公立小中学校の教員は、教育委員会や学校内の支援体制が充実しているほど、仕事にやりがいを感じていることが大学教授らの研究グループによる調査で分かった。一方で、学力向上策や保護者対応を巡って近年、「管理・統制が強まっている」と感じている教員が8割に上り、息苦しさを抱えながら教壇に立つ姿もうかがえる。
調査は、藤田英典・共栄大副学長やジャーナリストの堤未果さんらでつくる「日本の教育を考える10人委員会」(委員長・佐和隆光滋賀大学長)が実施した。インターネット上で全国の公立小中学校の教員に協力を求め、昨年12月に1044人が応じた。(2015/4/20毎日新聞

本記事では、このニュース記事で取り上げられた調査結果を基に、教員の成長を後押しするための研修制度について考えていきます。
 

研修制度の現状 

ニュース記事で取り上げられた調査では、様々な項目について教員に尋ねています。そのうち本記事では研修に関する項目を基に考えていきます。

教員の研修には3種類あります。一つは職務研修で、これは勤務時間中に受けるもので、その典型例としては公立の小学校等に新規に採用された教員が必ず受ける初任者研修や10年経験者研修といったものがあります。

その反対に自主研修というものもあります。これは各教員が自主的に参加するもので、勤務時間外に行われます。

さらに職専免研修というものもあります。これは職務としての研修ではないが、職務に有益なものであるとして学校長の承認の下、勤務時間中に受けることが認められるものです。

ここでは、このうちの職務研修の満足度と自主研修への参加状況について見ていきます。


これらを見ると、職務研修の満足度は低く、自主研修の参加率は低いという状況が分かります。もう少し詳しく見ると、職務研修の満足度は特にベテランの教員で低く、自主研修の参加率が低いのは、参加希望自体が少ないのではなく参加したいと思ってはいるが参加できていないという現状があるようです。

こうした現状はなぜ起こっているのでしょうか。

まず、職務研修の満足度が教員経験年数が長くなるにつれて低くなっているのには、次のようなことが関係していると考えられます。

教員として新規に採用された段階では、たしかに講師等としての勤務経験があるかといった点で差はあるとはいえ、今持っているスキルや必要とされるスキルの点で大きな差はないと考えられます。しかし、数十年勤務を重ねた教員を考えると、持っているスキルも多様になり、また担っている役割に応じて必要とされるスキルも多様なものになります。そうした多様なスキルに対応できるような研修メニューを用意することは容易ではありません。

もちろん、教育委員会によっては主事や主任といった役職に合わせた研修を行っている場合も多いですが、新規に採用された段階と比べると必要とされる研修が多様になっていることは間違いないでしょう。

こうしたことが関係して、職務研修の満足度が下がっていくのではないでしょうか。


自主研修への参加がもたらす自信

そこで自主研修が重要になってきます。

自主研修は前述のとおり、各教員が自主的に参加するものです。当然各教員が個人の関心に合わせて参加する研修を選んでいくことになります。したがって、参加する研修は各教員が必要とするスキルに沿ったものになると考えられます。

自主研修に関連して次のようなデータもあります。OECDの調査*1によると、年に5回以上専門性を高めるための勉強会に参加した教員は自己効力感が高い、という調査結果が出ています。このことは、勉強会に参加することで自らに必要なスキルを伸ばした教員が、学級運営や教科指導といった面でうまくやれているという自信を得ているということを意味しており、自主研修に類する機会の有用性を示していると言えます。


このように意義のある自主研修ですが、多くの教員が参加したくても参加できていないのはなぜなのでしょうか。

これを見ると、自主研修に参加できていないのは教員の多忙さが影響していることが分かります。

同調査でも、4割以上の教員が月に70時間以上の残業を、7割近くの教員が月に50時間以上の残業をしているという結果になっています。自主研修への参加を増やすためにはこうした状況を改善する必要がありそうです。

日本の教員は研修の一環として他の教員の授業を見学するといった機会は多く持っています。しかし、自らの関心に合わせて自ら勉強会に参加するといった機会は少ないという現状があります。

子供の受け身の姿勢を変えようとするのであれば、まずは教員が能動的に動けるような環境を整備することが必要なのではないでしょうか。

 

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記事執筆:さくま

都内で政治学を学ぶ大学生です。
みんなが活き活きと生きられる社会を目指しています。

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