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大学生が社会課題を解決する!わたしたちが向き合う「教育格差」とは【Learning for All】

2014/09/20

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教育格差問題は、海の向こうの話ではない

こんにちは。夏の暑さも和らいできましたね。Learning for All広報部の牛丸です。葛飾区の拠点で教師を、墨田区の拠点でプロジェクトマネージャーを経験し、この夏から広報に移ってきました。記念すべきデビュー記事です。

さて、大学生にとっては夏休みも折り返し。この時期、多くのNPO、NGOが大学生を巻き込んだプログラムを実施しています。その分野は、地域活性 から復興支援、国際協力などさまざま。普段の学生生活では得ることのできない経験を求めて、そうした活動に参加する風潮が強まっているように感じます。
こうしたプログラムの魅力は、大学生が自ら社会問題の解決に携われること。そして、それぞれが自分なりの「成長」を期待できること。いじめや不登校といった多様化する教育現場の問題、それを解決しようとする非営利セクターやソーシャルビジネスに対する関心が強まる今日、わたしたち Learning for All が向き合っている「教育格差」とはいったい何なのか。解決すべき課題はどこにあるのか。改めて考えてみたいと思います。

 

日本の教育格差、何が問題か

困難を抱えた子どもたちへの学習支援を通じ、人生を変え、同時に大学生をひとりの教師に、リーダーに育てることで、日本の教育格差の解消を目指す。

これが、わたしたち Learning for All のミッションです。

ついつい海外の事情と思われがちな、教育格差という問題。しかし近年、子どもの貧困や生活保護問題といった切り口からメディアで取り上げられるようになり、国内におけるこの問題に注目が集まりつつあります。

今年7月、厚生労働省が衝撃的な数字を発表しました。日本における「子どもの貧困率」は16.3%。2009年より0.6ポイント悪化して過去最悪を記録しています。「子どもの貧困率」とは、国内の平均的な所得の半分を下回る家庭で生活している18歳未満の子どもの割合を示すもの。こうした家庭の所得格差は子どもたちの学力に影響し、学力はその後の大学進学率に影響します。そして、高等教育を受けるか否かという選択は、生涯年収にも大きな差をもたらします。男性にして約7600万円。女性の場合は1億円を超えます。こうして教育を通じて格差が再生産され、世代を超 えて固定化されていきます。このサイクルが、現在問題視されています。

 

格差は見えにくい

日本における格差問題は、欧米と比較して非常に見えにくいと言われています。主な理由は2つ。

ひとつめが、格差そのものと人種や宗教が直接的な関連性を持たないこと。欧米では、低賃金の職業に就いている人々は、高賃金の職業に就いている人に比べて明らかに肌の色の傾向に違いがあったり、使用する言語が異なったりする場合が多くあります。そうした様子を目 にして、格差をすぐに実感できます。一方、日本では、身体的特徴や文化、慣習といったものが格差の原因となることはなかなかありません。

そしてもうひとつが、さまざまな所得層の人々が社会の至るところで混在していること。収入や職種などによって住む場所や立ち寄れる店が限定されることはなく、コミュニケーションが物理的に遮断されることもありません。普段何気なく街を歩いていても、「あ、この人は違う階層の人だな」とはなかなか思わないもの。良くも悪くも見えにくい、それが日本の格差問題です。

教育格差に限定してみても、その具体的な現状もなかなか理解されておらず、身近にあるという実感も湧きにくいものです。しかし、見えないところで、 子どもたちは助けを得られなくなります。彼らは自力で自らの環境を変えることができず、「勉強をしたい」「努力をしたい」「より良く生きたい」という心の 声を聞いてもらうこともできません。こうして、わたしたちが気づかぬうちに格差が拡大、固定化していく。非常に深刻な状態にあります。

 

わたしたちLearning for Allが向き合う現状

以上のような課題意識をもとに、わたしたちが最も長くプログラムを実施しているのが、東京都葛飾区です。

文部科学省の発表によると、葛飾区において就学援助を受けている子どもの割合は30%を超えるとされます。これは、全国平均の15%を大きく上回る、非常に高い数値です。就学援助とは、義務教育段階の給食費、学用品費などの負担が困難な家庭に対して、地方自治体が実施する金銭的支援のこと。外部からのサポートなしには必要最低限の教育すら受けることのできない、そういった厳しい環境におかれた子どもたちが数多く存在しています。また、家庭の平均所得も東京都の全体の平均を大きく下回り、大学進学率とともに23区の中で2番目に低いのが現状です。この地域でも、前に 説明した負のループが深く根付いており、教育に対する保護者の意識も決して高いとは言えません。

こうした状況に対して、区は小中一貫教育の制度を積極的に導入し、双方の協議、情報交換を促進するなどの取り組みを進めています。また、「かつしか教育プラン2014」という新たな教育振興基本計画を策定し、急激に進むグローバル化や多様化する教育問題に柔軟への対応を含め、区の教育の中期的な方向性と施策を示しています。

葛飾区には、Learning for All がプログラムを実施する3つの拠点があります。教室に通ってくれる生徒の多くが母子世帯、生活保護受給世帯で生活しており、基礎的な学習段階でつまづいて いるケースも多く存在します。拠点の教師たちは、生徒の学習面に留まらず、その生活面にも目を向け、生徒独自の課題を探っていきます。家庭での学習環境は 整っているのか、家事の負担はあるのか、生活リズムは正常かなど、様々な角度から徹底的に彼らと向き合います。

先週実施されたサマープログラムでも、多くの子どもたちが教室に来て、わたしたちと一緒に勉強をしました。教師の思いが込められた話の最中に感極まって泣き出す生徒、最終日のテストで満点を取り,喜びを押さえきれない生徒など、数多くのエピソードが生まれました。そして、生徒個々の抱える課題と真 正面から向き合い、その解決に全力を注ぐ教師たちの姿も印象的でした。「できた!」という経験をひとつひとつ積み上げて、その人生を良い方向へ変えるために、秋からのプログラムにも継続して取り組んでいきたいですね。

 

大学生も、問題解決のアクターとなれる

日本の教育格差は、国や地方自治体だけでなく、大学生もその解決の当事者として関わることのできる問題のひとつです。Learning for All には、自らの教育体験、課題意識をもとにさまざまなバックグラウンドも持つ多くの大学生が集まり、困難を抱えた子どもたちへの学習支援を実践します。研修・チーム・リフレクションという3つの強みをいかし、お互いに学び合いながら、頭を使いながら、3ヶ月間を過ごします。

「質の高い学習支援の提供」という短期的アプローチ。そして、「社会課題を解決する人材の育成・輩出」という長期的アプローチ。Learning for All の解決モデルをもとに、わたしたちと一緒に、子どもたちと向き合っていきませんか。

「あなたは今、その子はいつか、未来をつくる」

10月下旬から、1月~3月のプログラムへ向けた学生教師の募集を始める予定です。
強い思いや問題意識を共有できる、そんな仲間と出会えることを、楽しみにしています。

(文:牛丸 維人)

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記事執筆:Learning for All

Learning for AllはNPO法人Teach For Japanを母体とした、日本の教育格差解消を目的としたプログラムです。プログラムは春/秋/冬の3ヶ月のプログラムと夏の5日間のプログラムがあり、全て学生向けのプログラムとなっています。
今後こちらでプログラムについての情報を配信致しますので、お楽しみください。

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