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教育格差に向き合い、人生が変わる場所【私たちがここ、Learning for Allにいる理由】

2014/09/27

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はじめに

先日、大学生が社会課題を解決する!わたしたちが向き合う「教育格差」とは【Learning for All】という記事を投稿した。詳しくはそちらを読んで頂きたいのだが、教育格差に対する課題意識を基に私たちは活動をしている。我々Learning for Allの目指すところは様々な場所で発信しているので、今回はちょっと視点を変えてみたい。今回ここで話題としたいのは、当該の記事は「どのような層を対象に書かれたものであるのか」という点である。

端的に言うと、上記の記事は「社会起業に関心を持つ学生」を対象に書かれたものである。執筆者と、LFAのブログの編集長のような役割を担っている私との間で合意を取り、ターゲットをそのように定めた。今回だけではない。これは記事を投稿するたびに毎回行っている作業である。なぜそのようなことをする必要があるのか。それはLFAに関わる学生の多様性と関連がある。

 

LFAには、いろんな人がいる

LFAに関わっている学生の興味・関心を思い浮かべてみると、それが非常に多岐にわたっていることに気付かされる。門を叩く理由もさまざま。教員志 望で指導力の向上を目指している学生、社会起業に関心を持ち、社会問題の解決モデルに触れたいという学生、塾講師などを長く経験しており、指導力を活かしたいと考えている学生、「子どもの貧困」に強い原体験があり、その解決の一助となることを願う学生、「何かしら本気になれるものを見つけたい」という思いを持った結果、LFAに辿りついた学生…。ここに挙げただけでも一部である。

教育のことばっかり考えている人しかいないんじゃないの?」

と思われるかもしれないが、意外とそうではない。もちろん、事業は教育に関わるものなので、少なからず教育に関心のある学生が集まるのは事実である。様々なバックグランド、思いを持った学生が「教育」といったフィルターを通して集う場所。それがLFAであるのだと思う。私自身、かなり大所帯である学生団体に所属していた経験があるが、LFAほどごちゃごちゃしてはいなかった。これは完全なる個人の見解であるが、自分から外に出ようとしない限り、大学生は、自分と同じ属性の友人に囲まれて学生生活を過ごす傾向があると思う。私もそうだった。だからこそ、LFAは新鮮だった。関わる学生は、前述のバックグラウンドだけでなく、所属、学年もさまざま。教育学部の学生もいれば、理系の学生もいる。大学1年生もいれば、大学院生もいる。言葉にしてしまうと陳腐だが、本当に「いろんな人がいる」のである。

 

LFAでの共通の経験と思い

そんな「いろんな人」をLFAという場所に繋ぎとめているもの、それが全員に共通している経験思いである。経験というのはもちろん、教師、またはスタッフという形で困難を抱える子どもを目に前にした経験、思いというのは「そんな子どもたちの人生を何とかしたい」というものだ。

関わった当初、LFAで支援している子どもの現状は、想像を絶するものだった。私は子どもの頃から、「特に大きな目的はなくとも自分は大学に行くのだろうな」と漠然と思っていたし、事実、そうなった。そう思えるだけの環境を周りの大人は用意してくれた。勉強は比較的得意だったので、テストで100点を取れば学校の先生は盛大に褒めてくれたし、文学少女だった私が読みたいという本があれば、両親は惜しまず買い与えてくれた。恵まれていた。本当にそう思う。そして、LFAに関わる学生の大半も同じような人生を歩んでいるのではないだろうか。

だからこそ、「高校に進学することすら難しい」と言われている状態の子どもを目の前にしたときの衝撃は計り知れない。中学1年生でも、正負の数はおろか分数の計算も出来ない、「私はバカだからどうせ出来ない」が口癖、自分のテストの点数にそもそも関心がない。自分を表現する術を知らないため、こちらが声をかけてもほとんど反応を返してくれない子もいる。この子たちが悪いわけではない。彼ら、彼女たちが今まで身を置いてきた環境が導いてしまった結果である。「努力しよう」と思い至ることがそもそも出来ない、自分を表現したくともそのために必要な術がこの子たちにはない。その事実が与える衝撃は凄まじかった。それは、自分が今まで生きてきた世界の出来事ではなかった。世界の狭さを思い知らされた。恥ずかしかった。そう感じたのは、おそらく私だけではないと思う。同様の感想は、他の教師からもよく耳にするものである。

そんな子どもたちであっても、こちらが根気よく働きかけると、ふいに変化を見せてくれることがある。机に向かってもすぐに寝てしまう子が時間を忘れて一心不乱に問題に取り組む姿、点数が大きく上がった自分のテストを手にして見せる満面の笑み、「自分はこれが好きだから、将来はこんなふうになりたい」 と興奮気味に将来の展望を語る様子…。多様な学生をLFAと結び付けているのは、この一瞬である。理屈ではない。「この子の人生を何とか良い方向に導きたい」、いつの間にか、そう思っている自分に気付かされるのである。

 

LFAとは、人生が変わってしまう場所

2年以上そのような現状を見てきた結果、私はLFAを「人生を変える可能性を秘めた磁場」のような場所だと思っている。そもそも、対象としている子どもたちについては、彼ら、彼女たちの人生をより良い方向に導くことが目的なので、それを達成することが至上命題であるのだが。

大きな学習遅滞を抱え、自己肯定感も低い子どもたちである。もちろん一筋縄ではいかない。それぞれの教師が悔しい思いを何度もして、もがき続けてきた結果が少しずつ出始めている、というのがLFAの現状であるように思う。

しかしその結果、「子どもの人生を必死こいて変えようとしていたらいつの間にか自分の人生が変わっていた」という教師も、今までに数多く目にしてきた。LFAでの経験や教育への課題意識を活かし、実際の教育現場で教壇に立つ卒業生もいれば、民間のセクターから教育に関わる卒業生も多く存在する。私自身、LFAでの教師経験と教育実習を経て、数年前にはキャリアとしてまったく考えていなかった学校教員を志すに至った。

職業にまで影響を与えなくとも、「自分の軸」のようなものがあぶり出される、LFAのプログラムにはそんな効果があると思っている。

 

道のりはまだ遠く

自分たちのプログラムには効果がある、誰かの人生を変える可能性を秘めている。私たちはそう信じて活動している。しかし、まだまだ力不足であるのが 現状である。「もう少し自分に力があればあの子を変えられたのに…。」そんな悔しい思いをしている教師やスタッフは何人もいる。「自分1人の限界」を思い知らされる機会は多々ある。道のりはまだまだ遠く険しい。

だからこそ、1人でも多くの教師に子どもたちと向き合ってほしい。私たちの切実な願いである。もしかしたら、「誰かの人生を変えるなんて、そんなだいそれたことが自分にできるとは思わない…」と思うかもしれない。だが、実際に子どもの変容を引き起こした教師たちは、突飛なことは何もしていない。その子だけを考えて向き合ってくれる大人が1人いるだけで全然違うのだ。私たちが仲間になってほしいのは、特別何かに秀でている人よりも、根気よく子どもと向き合い、その子にとって「かけがえのない存在」となってくれる人物である。

 

さいごに

「誰かの人生を変えるなんておこがましい」「偽善ではないのか」そんな意見もあるのかもしれない。しかし、ある漫画のセリフを拝借すれば、「やらない善よりやる偽善」でありたい。目の前に困難を抱える子どもたちがいる限り、私たちは考え続けるし行動し続ける。

10月下旬から、1月~3月のプログラムへ向けた学生教師の募集を始める。この文章を読んでくれたあなたが、私たちLFAの仲間となってくれること、子どもと向き合っている姿を見せてくれることを、楽しみに待っている。

(文:山崎 未来)

 

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記事執筆:Learning for All

Learning for AllはNPO法人Teach For Japanを母体とした、日本の教育格差解消を目的としたプログラムです。プログラムは春/秋/冬の3ヶ月のプログラムと夏の5日間のプログラムがあり、全て学生向けのプログラムとなっています。
今後こちらでプログラムについての情報を配信致しますので、お楽しみください。

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