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教育基本法(全文)

2012/08/09

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法律 教育基本法 教育法規

概要

  • 教育基本法(平成十八年法律第百二十号)
  • 施行: 平成18年(2006年)12月22日

教育基本法は、その名のとおり、日本の教育に関する根本的・基礎的な法律である。教育に関するさまざまな法令の運用や解釈の基準となる性格を持つことから「教育憲法」「教育憲章」と呼ばれることもある。

2006年(平成18年)12月22日に公布・施行された現行の教育基本法は、1947年発布・施行の教育基本法(昭和22年法律第25号)(以後旧法という)の全部を改正したものである。

前文では、「たゆまぬ努力によって築いてきた民主的で文化的な国家を更に発展させるとともに、世界の平和と人類の福祉の向上に貢献することを願う」とした上で、この理想を実現するために教育を推進するとしている。

本則は18条ある。第1章から第4章までに分けられており、それぞれ「教育の目的及び理念」「教育の実施に関する基本」「教育行政」「法令の制定」について規定されている。

wikipedia「教育基本法」より抜粋

条文

前文

我々日本国民は、たゆまぬ努力によって築いてきた民主的で文化的な国家を更に発展させるとともに、世界の平和と人類の福祉の向上に貢献することを願うものである。
我々は、この理想を実現するため、個人の尊厳を重んじ、真理と正義を希求し、公共の精神を尊び、豊かな人間性と創造性を備えた人間の育成を期するとともに、伝統を継承し、新しい文化の創造を目指す教育を推進する。
ここに、我々は、日本国憲法の精神にのっとり、我が国の未来を切り拓く教育の基本を確立し、その振興を図るため、この法律を制定する。

日本国民が願う理想として、「民主的で文化的な国家」の発展と「世界の平和と人類の福祉の向上」への貢献を掲げ、その理想を実現するために、改正前の教育基本法に引き続き、「個人の尊厳」を重んずることを宣言するとともに、新たに「公共の精神」の尊重、「豊かな人間性と創造性」や「伝統の継承」を規定しています。

              (文部科学省:教育基本法について(規定の概要)より引用。以下、同じ)

第1章 教育の目的及び理念

第1条 教育の目的

教育は、人格の完成を目指し、平和で民主的な国家及び社会の形成者として必
要な資質を備えた心身ともに健康な国民の育成を期して行われなければならない。

何を目指して教育を行い、どのような人間を育てることを根本的な目的とすべきかという「教育の目的」を引き続き規定しています。

第2条 教育の目標

教育は、その目的を実現するため、学問の自由を尊重しつつ、次に掲げる目標を達成するよう行われるものとする。
一 幅広い知識と教養を身に付け、真理を求める態度を養い、豊かな情操と道徳心を培うとともに、健やかな身体を養うこと。
二 個人の価値を尊重して、その能力を伸ばし、創造性を培い、自主及び自律の精神を養うとともに、職業及び生活との関連を重視し、勤労を重んずる態度を養うこと。
三 正義と責任、男女の平等、自他の敬愛と協力を重んずるとともに、公共の精神に基づき、主体的に社会の形成に参画し、その発展に寄与する態度を養うこと。
四 生命を尊び、自然を大切にし、環境の保全に寄与する態度を養うこと。
五 伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛するとともに、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うこと。

本条を新設し、第1条の「教育の目的」を実現するための、今日重要と考えられる事柄を5つに整理して「教育の目標」として規定しています。

第3条 生涯学習の理念

国民一人一人が、自己の人格を磨き、豊かな人生を送ることができるよう、その生涯にわたって、あらゆる機会に、あらゆる場所において学習することができ、その成果を適切に生かすことのできる社会の実現が図られなければならない。

本条を新設し、「生涯学習の理念」を教育に関する基本的な理念として規定しています。

第4条 教育の機会均等

すべて国民は、ひとしく、その能力に応じた教育を受ける機会を与えられなければならず、人種、信条、性別、社会的身分、経済的地位又は門地によって、教育上差別されない。
2 国及び地方公共団体は、障害のある者が、その障害の状態に応じ、十分な教育を受けられるよう、教育上必要な支援を講じなければならない。
3 国及び地方公共団体は、能力があるにもかかわらず、経済的理由によって修学が困難な者に対して、奨学の措置を講じなければならない。

教育の機会均等について引き続き規定するとともに、障害のある者が十分な教育を受けられるよう、教育上必要な支援を講ずべきことを新たに規定しています。

第2章 教育の実施に関する基本

教育を実施する際に基本となる事項について、
①義務教育、学校教育、教員、社会教育、政治教育、宗教教育に関する規定を見直したほか、
②新たに、大学、私立学校、家庭教育、幼児期の教育、学校・家庭・地域住民等の相互の連携協力などについて規定しています。

第5条 義務教育

国民は、その保護する子に、別に法律で定めるところにより、 普通教育を受けさせる義務を負う。
2 義務教育として行われる普通教育は、各個人の有する能力を伸ばしつつ社会において自立的に生きる基礎を培い、また、国家及び社会の形成者として必要とされる基本的な資質を養うことを目的として行われるものとする。
3 国及び地方公共団体は、義務教育の機会を保障し、その水準を確保するため、適切な役割分担及び相互の協力の下、その実施に責任を負う。
4 国又は地方公共団体の設置する学校における義務教育については、授業料を徴収しない。

改正前の教育基本法に規定されていた9年の義務教育の年限について、将来の延長の可能性も考慮し、他法に委ねることとするとともに、義務教育の目的、義務教育の実施についての国と地方公共団体の責務などについて新たに規定しています。

第6条 学校教育

法律に定める学校は、公の性質を有するものであって、国、地方公共団体及び法律に定める法人のみが、これを設置することができる。
2 前項の学校においては、教育の目標が達成されるよう、教育を受ける者の心身の発達に応じて、体系的な教育が組織的に行われなければならない。この場合において、教育を受ける者が、学校生活を営む上で必要な規律を重んずるとともに、自ら進んで学習に取り組む意欲を高めることを重視して行われなければならない。

学校教育は、体系的・組織的に行われるべきこと、また、学校教育においては、児童・生徒が、規律を重んずるとともに、学習意欲を高めることを重視すべきことを新たに規定しています。

第7条 大学

大学は、学術の中心として、高い教養と専門的能力を培うとともに、深く真理を探究して新たな知見を創造し、これらの成果を広く社会に提供することにより、社会の発展に寄与するものとする。
2 大学については、自主性、自律性その他の大学における教育及び研究の特性が尊重されなければならない。

本条を新設し、大学の役割や、自主性・自律性などの大学の特性が尊重されるべきことを規定しています。

第8条 私立学校

私立学校の有する公の性質及び学校教育において果たす重要な役割にかんがみ、国及び地方公共団体は、その自主性を尊重しつつ、助成その他の適当な方法によって私立学校教育の振興に努めなければならない。

本条を新設し、私立学校の自主性を尊重しつつ、国・地方公共団体が私学助成などの振興に努めるべきことを規定しています。

第9条 教員

法律に定める学校の教員は、自己の崇高な使命を深く自覚し、絶えず研究と修養に励み、その職責の遂行に努めなければならない。
2 前項の教員については、その使命と職責の重要性にかんがみ、その身分は尊重され、待遇の適正が期せられるとともに、養成と研修の充実が図られなければならない。

教員の使命と職責の重要性を踏まえ、教員は研究と修養に励み、養成と研修の充実が図られるべきことを新たに規定しています。

第10条 家庭教育

父母その他の保護者は、子の教育について第一義的責任を有するものであって、生活のために必要な習慣を身に付けさせるとともに、自立心を育成し、心身の調和のとれた発達を図るよう努めるものとする。
2 国及び地方公共団体は、家庭教育の自主性を尊重しつつ、保護者に対する学習の機会及び情報の提供その他の家庭教育を支援するために必要な施策を講ずるよう努めなければならない。

本条を新設し、保護者が子どもの教育について第一義的責任を有すること、及び、国や地方公共団体が家庭教育支援に努めるべきことを規定しています。

第11条 幼児期の教育

幼児期の教育は、生涯にわたる人格形成の基礎を培う重要なものであることにかんがみ、国及び地方公共団体は、幼児の健やかな成長に資する良好な環境の整備その他適当な方法によって、その振興に努めなければならない。

本条を新設し、幼児期の教育は生涯にわたる人格形成の基礎を培う重要なものであることにかんがみ、国や地方公共団体がその振興に努めるべきことを規定しています。

第12条 社会教育

個人の要望や社会の要請にこたえ、社会において行われる教育は、国及び地方公共団体によって奨励されなければならない。
2 国及び地方公共団体は、図書館、博物館、公民館その他の社会教育施設の設置、学校の施設の利用、学習の機会及び情報の提供その他の適当な方法によって社会教育の振興に努めなければならない。

社会教育が、国や地方公共団体により奨励・振興されるべきことを引き続き規定しています。

第13条 学校、家庭及び地域住民等の相互の連携協力

学校、家庭及び地域住民その他の関係者は、教育におけるそれぞれの役割と責任を自覚するとともに、相互の連携及び協力に努めるものとする。

本条を新設し、学校、家庭、地域住民など社会を構成する全ての者が、教育におけるそれぞれの役割と責任を自覚し、相互に連携協力に努めるべきことを規定しています。

第14条 政治教育

良識ある公民として必要な政治的教養は、教育上尊重されなければならない。
2 法律に定める学校は、特定の政党を支持し、又はこれに反対するための政治教育その他政治的活動をしてはならない。

政治的教養は教育上尊重されるとともに、党派的政治教育その他政治的活動を行ってはならないことを引き続き規定しています。

第15条 宗教教育

宗教に関する寛容の態度、宗教に関する一般的な教養及び宗教の社会生活における地位は、教育上尊重されなければならない。
2 国及び地方公共団体が設置する学校は、特定の宗教のための宗教教育その他宗教的活動をしてはならない。

宗教に関する一般的な教養は教育上尊重されるべきことを新たに規定するとともに、特定の宗教のための宗教教育その他宗教的活動を行ってはならないことを引き続き規定しています。

第3章 教育行政

第16条 教育行政

教育は、不当な支配に服することなく、この法律及び他の法律の定めるところにより行われるべきものであり、教育行政は、国と地方公共団体との適切な役割分担及び相互の協力の下、公正かつ適正に行われなければならない。
2 国は、全国的な教育の機会均等と教育水準の維持向上を図るため、教育に関する施策を総合的に策定し、実施しなければならない。
3 地方公共団体は、その地域における教育の振興を図るため、その実情に応じた教育に関する施策を策定し、実施しなければならない。
4 国及び地方公共団体は、教育が円滑かつ継続的に実施されるよう、必要な財政上の措置を講じなければならない。

教育は、不当な支配に服することなく、法律の定めるところにより行われるべきことを規定するとともに、国、地方公共団体の役割分担や必要な財政措置について新たに規定しています。

第17条 教育振興基本計画

政府は、教育の振興に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、教育の振興に関する施策についての基本的な方針及び構ずべき施策その他必要な事項について、基本的な計画を定め、これを国会に報告するとともに、公表しなければならない。
2 地方公共団体は、前項の計画を参酌し、その地域の実情に応じ、当該地方公共団体における教育の振興のための施策に関する基本的な計画を定めるよう努めなければならない。

本条を新設し、国・地方公共団体が総合的かつ計画的に教育施策を推進するための基本計画を定めることについて規定しています。

第4章 法令の制定

第18条 法令の制定

この法律に規定する諸条項を実施するため、必要な法令が制定されなければならない。

この法律の諸条項を実施するため、必要な法令を制定することについて規定しています。

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